
こんにちは。薬剤師コーチの関口詩乃です。
このお話は「札幌マルヤマンとコーチングと私」
第1章:円山動物園に行くまでの経緯:(1) 、(2) 、(3) 、(4) 、(5) 、
第2章:円山動物園で見たこと:(6) の続きです。
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H先輩「看板とか、飼育員さんの手作りなんだ」 ・・・ずいぶん器用だな。
たしかに、先程から、園内いたるところで手作り看板を見かける。
記念撮影用、動物の名前、動物の説明、注意書き、などなど、いろいろな種類の色とりどりの手作り看板がある。
動物の説明文にしても、昔からある百科事典的な説明に加え、そのような手作り説明文がある。
X君は爬虫類の建物に入っていった。
H「ウチの子さー、今、ワニとかトカゲに夢中なんだよねー」
白状すると、私、昆虫の類はもちろん、爬虫類・両生類などが大の苦手だ。
一人ならワニやトカゲがいっぱいいそうな建物など、決して入らなかったと思う。
楽しげに駆け込んでいくX君を止めるわけにはいかず、ワニやトカゲを見るハメになった。
言い換えるとそこは、私にとってはほとんど見ることのない、しかも見たいと思っていないモノが並んでいるわけで、目は自然に案内文に向かう。
しかし「ナントカ大陸のナントカ川ナントカに生息し、ナントカではナントカ、大きな個体はナントカ・・・」と、説明も「へぇ、そうですか」という感じ。
私自身が興味がないのだから、説明を読んでも面白くないのは当然だ。
ところが。
X君がそばに来たと思ったら、暗記しているらしいその説明を読み上げ、その後、
「で、あそこにみえる***が+++っていうの」
「それと、ここの△△っていうのはあの□□でね・・・」
となかなかマニアックな説明してくれたのだが、これが予想外に面白い!
X君の熱心な解説のおかげで、建物を出る頃にはトカゲやワニとの距離が微妙に縮まっていた。
H先輩! どんな英才教育してるんですか?
H「ウチの子さー、好きなものにはとことん夢中になるんだよねー」
・・・えーと、今、
「ウチの子は自分(H先輩)にそっくりだ」
って言いました?
X君のこの知識、どうやって身についたんですか?
H「好きだから、解説覚えるほど見てるんだよねー」
・・・熱心なのはよくわかりました。
で、解説以外のトリビア的知識はどこでご入手を?
H「図鑑とか、ずっと見てるんだよねー。もう、ガン見でさ(笑)」
・・・なるほど。興味を持ったものの図鑑を買い与えてるんですね。
で、どんなマニアックな図鑑を買い与えたら、こんな面白げなトリビア知識が入手できると?
H「あー、Xが言ってたネタは、飼育員さんに聞いたの」
飼 育 員 さ ん が 教 え て く れ る、ですと?
円山動物園の飼育員さんは、
子供の自主学習の促進に寄与していると!?
ふと見ると、飼育員さんの姿を見つけたX君、ダッシュで飼育員さんに近づいていき、なにやら元気にごあいさつ。
その後、飼育員さんと何事か話し、
「やったー!、△○×□(←聞き取れない)ゲット!」
と嬉しそうに興奮気味にH先輩の元に戻ってきた。
えーと、あの飼育員さんはお知り合いですか?
それとも、何か特別なお人ですか?
H「今さー、飼育員さんを見つけたら話しかけてちゃんとあいさつできて、クイズに正解すると(←この辺、うろ覚えです)、カードがもらえるんだよね」
つまりなんですか、
子供が飼育員さんに話しかけるきっかけや仕組みを作っている、ということですか?
飼育員さん個人の資質任せじゃなくて、
飼育員さんが子供の成長に関わる仕組みを動物園で用意している、ということですか?
飼育員さんの対人イメージと言えば、人間が動物に悪さをしないかどうか、遠巻きに見張ってるイメージですが?
H「詩乃ちゃん、それ、失礼だから(笑)」
・・・ごめんなさい。でも、ニンゲンにフレンドリーな飼育員さんなんて、悪いけど想像もしてませんでした。
H「円山動物園は、人による再生を目指してるからね」
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