札幌マルヤマンとコーチングと私(5)

こんにちは。薬剤師コーチの関口詩乃です。

このお話は(1)(2) (3)(4) の続きです。

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H先輩の車に乗せていただいてから、円山動物園に着くまでの20分程の時間は、まるで、「札幌トリビア」だった。


H「大倉山のジャンプ台は***となるように設計されていてね・・・」
H「藻岩山ロープウェーのね・・・」

等々、視界に入ったものについて、次から次へと語られていく。
私も観光協会の手先ですか!?というくらいLove札幌、Love北海道だが、さすがにレベルが違う。

そして、車は円山動物園の駐車場に到着。
「ここなら陽が当たらないから」と、慣れた様子で駐車。
小学生男子のお子さんがいると、動物園にもよく来るんだろうなーと思った。

車で送迎してもらってるし、H先輩たちの入場料くらい払わせてもらおう、と思いつつ入場券売り場に向かおうとすると、

H先輩「詩乃ちゃん、私は年パス(年間パスポート)持ってるから、自分の分だけ買ってもらえる?」

お付き合いが長いこともあるが、H先輩、私の行動をよくわかっている。
それにしても年パス持ってるなんて、やっぱり小学生のお子さんがいると動物園にもよく来るんだろうと思った。

チケット売り場で入場券を買い、入場ゲートに向かう。

入場ゲートに近づいたとき、人の流れが違うことに気づいた。
入場券を買わず、駐車場から直接ゲートに向かう人も結構いる。
しかも、子供連れとは限らない。
目の前の人の流れに近づきながら、思わずH先輩に訊いた。

 

S「H先輩! 今どきの札幌の若いカップルは、円山動物園でデートするんですか!?」

S「しかも年パスって、カップルで動物園に何回も来るんですか!?」

S「札幌、若い人が行くところなんてたくさんあるじゃないですか!?」

S「そんなに札幌の若い人はお金がないんですか!?

随分失礼なことを言ったと、今、文字にしてみて反省orz

 

私は、北海道拓殖銀行(拓銀)破綻を札幌で社会人として経験している。

勤務先の利益が2年連続で前年度比50%マイナス、つまり2年前の25%の利益しか得られない、という状況を経験し、「働けど働けど我が暮らし楽にならず」状態を経験している。

 

あの頃に比べれば、まだ北海道経済にゆとりがあるように感じるのに、

動物園でしかデートできないほど、若い人の給料が低いのか?

と思ったのだ。

 

更に信じられないことに、入場していく人の中で、カップルも若い人もふつうに何人もいて、子供連れ以外のお客さんが珍しくなかった。

H先輩は「詩乃ちゃん、相変わらず突っ込むねー」と笑いながらスルー。

「日傘をさした彼女さんとサングラスに帽子の彼氏さんみたいな奇麗な20代のカップルが、年パスで真夏の円山動物園デート
って、どうなってるんだ?

 

北海道経済に疑問を抱きつつ(笑)、先輩のお子さん(X君)を追いかけるように、10年ぶりくらいの円山動物園に足を踏み入れた。

(続く)

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