
こんにちは。薬剤師コーチの関口詩乃です。
このお話は「札幌マルヤマンとコーチングと私」
第1章:円山動物園に行くまでの経緯:(1) 、(2) 、(3) 、(4) 、(5) 、
第2章:円山動物園で見たこと:(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11) の続きです。
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円山動物園に行った翌日、予定通りレンタカーを借りて、予定通り旭川の旭山動物園に行った。
旭山は旭山で、とっても楽しかった。
有名な円柱形の水槽でアザラシを見ることもできた。
そして帰り道。
ラジオだと眠くなりそうな疲労感を抱え、ふと、
「昨日ゲットしたマルヤマンのCDなら、眠くならないかも?」
と思い、旭山動物園の駐車場を出る前に、マルヤマンのCDをCDドライブにセットした。
レンタカーであり、他のCDを持ってこなかったこともあり、ラジオかマルヤマンかの2択だった。
旭川から札幌市街までは約2時間。
エンドレスでかかる「マルヤマンのテーマ」と「マルヤマンのテーマのカラオケバージョン」。
元々、頭から離れなくなる系の音楽なのに、
エンドレスでかけていると脳に刻み込まれていくような気すらしてくる。。。
そのうち、あることに気づいた。
「この曲、歌詞に『コーチング』って入ってる!?」
何度聞き直しても、2番で
「未来みすえてコーチング」
と言っている。
H先輩の話からすれば、この曲の「コーチング」は、まさにコミュニケーションや人材育成で言うところの「コーチング」を意味していても、不思議ではない。
だとしたらマルヤマンのテーマは、私の知る限り、上述の意味の「コーチング」が歌詞に登場する、(日本で、ひょっとすると世界で)唯一の曲だ。
しかも、メジャーレーベルからの発売である。
ものすごく珍しいものを発見した気がしてテンションが上がった。
だが、この時点でまだ砂川サービスエリアにも着いていない。
札幌は遥か遠い。
いい歳の女一人マルヤマンの歌をかけつつドライブってどうよと思うが、まだまだマルヤマンのテーマは続く。
そのうち、歌詞のいくつかの意味がわからないことに気づいた。
「長寿動物スマイル」
「技術伝承マルヤマン」
「ゾーン会議だマルヤマン」
何だこれ???
歌詞全体が意味不明なら、そういう曲なんだと思う。
だがこの曲、全体的に飼育員さんの目線というか、動物園スタッフのリアルな感じがあふれている。
子供向け(なんだよな、きっと。・・・いい大人が夢中になったわけだが)の曲でもあり、そう難しい歌詞にしているとも思えない。
車内に響くマルヤマン。
他のCD持って来ればよかった。。。と後悔しつつ、マルヤマンは続く。
何度目のときかわからない
「未来の笑顔見たいから 過去ふまえてリ・スタート」
を聞いて、
「これって、円山動物園の再生が歌詞のテーマになってないか?」
と思った。
「未来みすえてコーチング」
が人材育成の文脈のコーチングを指すなら、十分あり得る。
だとすると、
「赤ちゃん誕生ハッピー」
も、赤ちゃんが生まれたこと自体のハッピーだけでなく、再生のはずみになったという意味も含む可能性がある。
「希少動物ブリーディイング」
にはホッキョクグマの繁殖(ツインズ誕生)も含まれるのかもしれない。
ということは、
「長寿動物スマイル」等々の「謎のフレーズ」も、何か意味があるのかもしれない、と思った。
札幌に帰り着いたが、そんなことを考えていたら好奇心が止まらなくなった私は、調べる気満々だった。
札幌最後の夜だというのに飲みにもいかず、セイコーマートの筋子おにぎりとサッポロクラシックを夕食に買い、レンタカーを返してホテルに直帰した。
「我ながらこういうところオタクというか、ストーカー気質だよな」
と自嘲しつつ、ビール片手にインターネット検索。
H先輩から聞いた話の単語や、「リスタート」「円山動物園」「再生」などのワードで検索をかけた。
こういうとき、相手が公共機関というのは、とても便利だ。
たいがいの資料が公表されている。
そして、「円山動物園リスタート委員会」の設置から始まり、「基本構想」「基本計画」の策定、「市民動物園会議」と続く一連の流れを知った。
円山動物園をどうやって再生しているのか、まるでノンフィクション小説を読むように、深夜までそれらの議事録や資料を読み漁った。
H先輩が実物を見せながら説明してくれたことが、さらに鮮やかによみがえってきた。
「長寿動物」も「技術伝承」と言った謎の歌詞もようやく意味がわかると同時に、これらの言葉が歌詞になるほど、円山動物園再生の願いが込められている曲なのかと思った。
「円山動物園、こんなことをやってるのか!」
と、更に感動した。
この円山リスタートの話を、実際に行った人から聞きたい!と思った。
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