こんにちは。薬情報コンサルタントの関口詩乃です。
先日、友人Aさんから連絡をいただきました。
曰く、
「同僚で、寝ても寝ても眠くて眠り込んでしまう人がいる。そのことで仕事や生活に支障が出ているけれど、病院に行っても異常なしと言われてしまう」
とのこと。
Aさんは、私がこの病気の診断がついて、会社を辞めて、一番やさぐれていた頃(笑)に出会った友人です。
そんな彼女が、同僚の様子から私のことを思い出して連絡してくれたのです。
・生活に支障が出ている(困っている)時点で、思い過ごしではない可能性が高いこと
・本人と周囲の安全確保(寝ている間に危険な目に遭ったり遭わせたりしない)
・睡眠障害の専門医に行かないと過眠の診断や治療は難しいこと
を伝えました。
結果、専門医の受診や環境調整につながりそうでほっとしています。
今回の件について、Aさんの同僚の方は、Aさんが近くにいてよかったなぁと思います。
一般に(これが一般でなくなることを望んでいますが)、眠れない(不眠)は大丈夫?と心配されたり配慮されることもありますが、眠りすぎる(過眠)は、心配されません。
心配されないどころか、気合や努力が足りない、怠けているなど、あまり良い印象を持たれません。
でも、Aさんが
「これって、本人がコントロールできない状態、病気なのでは?」
と思ってくれたからこそ、適切な対応につながったのです。
そして、Aさんがそう思ったのは、身近に過眠症だと言い、実際に眠りこける私がいたからです。
こういう病気が世にある、と、疾患の啓蒙をすることの大事さを思いました。
何より、普通に友人としてつきあってくれているAさんが、特発性過眠症の私について、偏見を持たずに付き合ってくれていたからこそ、今回の同僚さんへの対応につながったと思っています。
人は、初めて見たり聞いたり触れたりするものには警戒しますが、長く身近にあるうちに理解が進むことも多いです。
特発性過眠症を持っているというと、多くの誤解や偏見にさらされることもありますし、そのことで嫌な思いをすることもありますが、誰かの役に立つこともあるんだなぁと、心が温かくなりました。