こんにちは。薬情報コンサルタントの関口詩乃です。
この記事は、子ども科学実験しました!(1:実験編)の続き、考察編です。
さて、実験をして、自分がしたことで目の前で泡が出たり出なかったりしたこどもたち。
どうしてそうなるんだろう?と、不思議そうな顔をしている子もいます。
こんなとき、薬情報コンサルタントの私は、ついつい、子どもたちに
「どうしてこうなるのか」
を教えたくなります。
でも、子どもにとっては「実際にやってみて、目の前で見たら満足」なことも多いです。
子どもの好奇心を引き出す工夫まではしますが、押し付けてしまうと、次の好奇心を摘んでしまいます。
原理を教えたがるのは「大人の都合」です。
また、面白いもので、子どもたちも「不思議だな」と思うことは訊いてきます。
今回で言うなら、
「どうして同じお砂糖なのに、普通のお砂糖(グラニュー糖)は泡が出て、粉砂糖はダメなの?」
とか。
今回のように少人数で、普段からの関係性がある場合はその場で、日常会話として質問してくれます。
人数が多かったり、関係性が成立していないときには、こちらから「どうしてこうなったんだろうろ思う人?」と手を挙げてもらったり、「質問はありますか?」と訊いたり、「興味があれば」と、簡単な原理のプリントを配ったりします。
会場で質問できなくても、あとでそっと訊いてくる子もいます。
大事なことは「聞きやすい環境」をこちらがつくることであって、説明をすること、ではありません。
子どもの興味を超えた説明は、子どもにとってみれば、ただの迷惑です。
また、実施するうえで大事なことが2つあります。
ひとつは「年齢に応じて、できる状態にしてやらせること」です。
例えば今回、子どもの年齢を考えて、重曹や砂糖はすべて小分けの状態にしました。
また、液体に安全に入れられるように、小分けの薬包紙に折り目を入れておくなど、ちょっとしたことが実験をスムーズにします。
もうひとつは、当たり前ですが、安全性の確保です。
好奇心の強いBちゃん、
「お酢に塩を入れるとどうなる?」
「これ(炭酸水に砂糖を入れたもの)飲める?」
と、次から次へと予定外のいろいろなことをやってみようとします。
「よーし、やってみよう!」となるわけですが、Bちゃんに
「せっきー、どの組み合わせでやったらどうなるってわかってるの?」
と言われて、ハッとしました。
私は今回、「この量でこの組み合わせなら危ないことは起きない」ということを知っていたからこそ、
「やってみよう!」
と言えたわけです。
さらに、想定以上の反応が起きても問題ないように、シートを敷いたり雑巾を用意したり、いろいろな対策をしています。
身近なもので科学実験をするからこそ、子どもの好奇心は、実験後も身の回りのものに向かうこともあります。
そして、日用品であっても、組み合わせによっては危ない目にあったり、思わぬ結果を招くこともあります。
「言われたこと以外はやってはいけません」ではない実験を子どもに提供しているからこそ、
「どうなるか結果のわからない実験をするときは、必ず大人に相談しようね」
の念押しが大事だと改めて思いました。
子ども科学実験、ご希望のご施設や団体がありましたら、承ります!
余談:今日の写真は、撮影用にと、子どもたちが実験後のモノを一生懸命、並べてくれたものです。
施設の特性上、もちろん実験中の子どもの写真は撮れないのですが、それも承知の上で、一生懸命「写真撮りなよ」と言ってくれる子どもの優しさにグッときました(^^)