こんにちは。薬の?を解決する薬マニア薬剤師、関口詩乃です。
健康診断で「健康であること」が証明されれば最高ですが、もし、「要治療」など、対応が必要になってしまったとき。
しかも、今は全く痛みなどの自覚症状もなく、「将来的に治療しておいた方がいい」と言われたら、貴方はどうしますか?
私は、まず、
どのくらい考える時間・治療や手術を始めるまでの猶予時間があるか
を聞いたり調べたりします。
その上で、勧められた治療がほぼ評価が確立していれば従いますが、
もし、その治療や診断に対して評価が定まっていないようであれば、
両方の意見を調べて、それでも判断できなければ、
自分の身体や考え方・生き方に合った方の意見を信じます。
大事なのは「自分で決める」ということです。
この「調べる」には、「医師や専門家に助言をもらう」も、もちろん含まれます。
こんなことを思ったのは、先日、人生で初めて人間ドックを受けてきたからです。
せっかくなので、今までの健康診断では受けていないものを受けようと、胃がんや胃潰瘍などの胃の病気を見つける「胃部X線検査」を追加料金を払い、「胃内視鏡検査(胃カメラ)」に変更しました。
で、当日。
胃部X線(レントゲン)検査よりも、かなり苦しい思いをして検査を受けたところ、
「ピロリ菌による慢性胃炎が広がっている」
とのこと。
確かに、見せてもらった画像は、見事な慢性胃炎でした(^^;
内視鏡をしてくださった医師から、今後の除菌治療の保険適応要件(ピロリ菌陽性の結果と内視鏡所見がそろっていること)などを根拠に、同時にピロリ菌の血液検査を追加することを勧められ、流れのままに項目を追加し、追加分もお金を払って帰ってきました。
で、自宅に戻り、冷静になってみて思ったのは、
「私、自分がピロリ菌保菌者だって、わかってるじゃん」
でした。
私がピロリ菌保菌者であることは、実は19歳で胃潰瘍を起こした頃から指摘されています。
先日の記事の「健康診断を受ける前に目的と、どうするかを決めておこう」が身に染みています(T_T)
しかも、です。
私の行きついた結論は、
「私、当分、ピロリ菌の除菌、する気ないじゃん」
でした。
胃がんの予防としての除菌効果が言われていること。
一方で、ピロリ菌の除菌による弊害が報告されていること、除菌療法はまだ20年と長期予後が出てくるのはこれからであること。
年齢と、今後新しいデータがでる可能性と、待機できる時間を考え、今は除菌しなくていいや、と思ったのです。
最初から、異常が見つかっても治療する気がないことを自覚していれば、ピロリ抗体の検査はお断りしていました。
やっぱり、事前に考えるって大事ですね。