ジェネリック医薬品て、本当のところどうなんですか?

こんにちは。薬の?を解決する薬マニア薬剤師、関口詩乃です。

どうなんでしょうねぇ。。。

あれっ、答えになってない(笑)
でも、正直なところ「わからない」「人にもモノにもよりますね」が答えです。

ジェネリックについて不安だ、という人は
どんなに国やジェネリックメーカーが「効果も安全性も先発品と同じです」と言ったところで、
(1) 直接の効果を測っていない
(2) 先発品とジェネリックでは、添加物が異なることもあり、完全に同じものではない
ということを理由に挙げて、不安だとおっしゃいます。

(1)についてですが、確かに、ジェネリック医薬品、例えば降圧剤であれば、本当に血圧が下がるのか、など、効果をみた臨床試験はありません。

ジェネリック医薬品(後発品)が世にでるとき、
ジェネリック医薬品の個々の効果は調べられません。

この薬(成分・剤型・用法・用量)に効果があることは先発品(臨床開発して世に出た薬)で証明されている、という前提のもと、

身体の中で同じように吸収されたり排出されたりすれば、同じ効果があるとしましょう

というルールで作られています。
(生物学的同等性)

10人前後の健康成人男性で、飲んだ後、血中濃度推移(血液の中にどのくらいの時間、どのくらいの濃度で存在するか)が先発品と同じであることが、
ジェネリック医薬品(後発品)が先発品と同等の効果があるという根拠なんです。

次に、(2) についてです。

厚生労働省は、次のように言っています。

ジェネリック医薬品と先発医薬品とは、有効性や安全性について基本的に違いはありません。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と異なる添加剤を使用する場合が多くありますが、先発医薬品
が上市後に添加剤を変更する場合と同様に、添加剤の違いによって有効性・安全性に違いが生じな
いことを確認しています。(後発医薬品品質情報 No.2)

ここで言う「有効性・安全性に違いが生じないことを確認」は、(1)の生物学的同等性、というやつです。

ジェネリックと先発品の添加剤(錠剤や粉薬にするための成分)の違いは、先発品が添加剤を途中で変えたときと同じことで、添加剤の違いが、先発とジェネリックの差にはならない、という意見です。

うーむ。。。どうもわかりにくいですね。

ジェネリックと先発品を同じものだということを例えると、

「花王のアタックも、ライオンのトップも、トップバリューの衣料用洗剤も、全て『コンパクト洗剤』だから同じものだ」

と言っているのと一緒です。

(1) どのくらい何をすると方法を決めた汚れ落ち試験で、対照の洗剤と少なくとも同じだけ汚れが落ちることが確認されていて、

(2)成分は各社微妙に異なるけれど、衣料用のコンパクト洗剤としての機能は満たしている。

ね、同じです。

私のように、
「効果比較云々というより、とにかくアタックだから」
と、銘柄を常に決めている方もいるでしょう。

中高校生の男の子を持つ友人Aさんは、
「洗剤の銘柄? 気にしたことないです。お店に行ったそのときに一番安い洗剤を買ってきます」
と言います。

親戚のBさんは
「香りが好きだからボールド」
と言います。

薬に言いかえれば、銘柄(先発)志向、ジェネリックもOK、先発/ジェネリックよりも、製剤工夫による(速崩錠やつまみやすい錠剤の大きさなど)、となります。

あなたにとってのこだわりによる、が、やっぱり、「ジェネリックってどうなの?」の答えなのです。

 

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