病気は必ず治療しなきゃいけませんか?(下)

こんにちは。薬のあらゆる「?」を解決する薬相談の専門家、薬剤師コーチの関口詩乃です。

 

前回の

病気は必ず治療しなきゃいけませんか?(上)

という問いの続きです。

 

「○○な異常」については、別の考えを持っている、と言いましたが、それは・・・

「相対的な異常」「社会的な異常」についてです。

 

どういうことか?と申しますと。

 

たとえば私は「特発性過眠症」という病気の診断を受けた「起きていられない人」です。

フルタイムで1日中座って書類を読む仕事や、
長時間の会議が頻回にある仕事は、かなり困難が伴う・・・
というより、ほとんど仕事になりません。
そういう意味では「異常な睡眠で困っている」という、病気です。
薬による治療も紹介されました。

 

でも、この病気、考えてみてください。

 

いつも、立っていたり、話したり、
あるいはいつ寝てもいい環境なら、「困らない」ですよね?

 

「寝すぎてしまう」のは、確かに問題ですが、
「寝ている時間の長さや眠気が、どこまでが正常で、どこから異常か」は、
「周りの人(一般)と比べて」です。

 

つまり、これって、「社会的に問題」「世間の標準と比べて、相対的に睡眠が異常」なんです。

逆に言えば、寝すぎて死ぬことも身体のどこかが悪くなることもありません。

 

「寝ていても困らない」「自然に起きていられる」
環境にいれば、「困らない」のです。

 

つまり「相対的な異常」「社会的な異常」であれば、
治療する・しないの選択だけでなく
「それらがそもそも異常だとみなされない場所に行く」
「それらが問題にされない環境に行く」
というのも選択肢に入ると思うのです。

 

病気、とまではいかなくても、じっと座っているのが苦手だったり、
大きな音や光が苦手だったり、皮膚が弱くてしょっちゅうかぶれたり・・・と、
自分の「困る」につながりやすい特徴も同じです。

 

知っていれば、

「治す」

「がまんする」

以外にも

「避ける」が選べると思うんです。

「それが普通」の環境に行くことで楽になることもあると思うんです。

 

無理に今の「普通」に持っていこうとしなくてもいいよね、
と思うことがときどきあります。

薬とコーチと解体新書ブログ
【さんぽうよし】のメルマガ

薬とコーチと解体新書ブログ【さんぽうよし】の更新情報をメールで受け取る事ができます。
メルマガでは【さんぽうよし】の更新情報の他に、薬剤師 関口詩乃が薬に関する情報提供を行っていきます。

健康になるために、もっと言うなら幸せになるために薬を服用しているはずなのに、薬を飲んでいるが故の不安を抱えている方はたくさんいます。

世の中の常識となっている薬についての知識・・・
それって本当に正しいですか?
薬や医療について本当の知識を得たい方へ、
薬とコミュニケーションと解体新書を関口が熱く語るメルマガです。
是非ご登録ください!

メールでさんぽうよしの更新情報を受け取る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*