意志を形にするということ

こんにちは。薬情報コンサルタントの関口詩乃です。

先日、北大薬学部の後輩(学生)から、

「松田彰先生(北海道大学名誉教授)がドクター(博士課程)に進む学生のための奨学金を作った」

という話を聞きました。

その話を聞いて、

「やること早いなぁ」

と思わずつぶやいてしまいました。

 

当然、教えてくれた後輩は「???」と、会話がつながりません。

 

私、松田彰先生の講座(研究室)の卒業生です。

昨年お会いした時に、

「ドクターまで行く(進学する)学生が少なくなった」

「そこまで親が金を出せなくなった」

と嘆いていらっしゃいました。

 

教育費の負担が重くなっていることも確かですが、若手研究者の雇用環境が悪くなっているのでドクター卒業後の進路に不安があることもあるのでは?などと話していたのですが。

 

それからたった1年以内に、

「お金がなければ出してあげればいいじゃない」

とばかりに、「松田彰記念奨学金」を作ってしまったのです。

早いっ!!

 

奨学金って、作るのも続けるのも大変なものだと思っています。

でも、「ドクターまで進学する学生を増やしたい」という思いを自分のできる行動につなげる、その実行力と早さを尊敬し、見習いたいと思いました。

 

先日、松田先生にお会いした時、奨学金のことを「すごいですねぇ」と話すと、

「オマエ、誰がもらったか知ってるか?俺、知らないんだよ」

とのこと。

 

そして、

「まぁ、ちょっと、金が入ってさ。ちょっとだけどな」

と照れる。

 

先生、研究の何かがうまくいったお金だと思うのですが、一生研究者であり続ける先生だったら、それを次の研究資金に回すという選択肢もあったのでは??

研究者としても尊敬していますが、教育者としての在り方に、本当に頭が下がります。

 

更に、

「そんなことより、オマエ、これ知ってるか?」

と、新たな研究の話を「私にもわかるように」アツく語る。

 

この先生に出会えて教えを受けたことを、幸せに思います。

 

 

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