こんにちは。
薬情報コンサルタントの関口詩乃です。
薬の名前には、「クール」とか「EX」など、
「なんとなく意味のありそうな言葉」がついていたり、
「OD」とか「ローション」のように、薬の剤型を表す言葉がついていたり、
名前と思われるものの後につく言葉に意味があることも多いです。
そうなると、思いもよらぬ深読みをされてしまうこともあるようです。
ある日、友人Aに訊かれました。
「バンテリンコーワの『コーワ』って何?」
・・・はい? コーワですか?
「うん。どんな意味?」
何を訊かれているのか、最初、全くわかりませんでした。
なぜなら、バンテリンコーワの「コーワ」は、バンテリンの製造販売元、「興和株式会社」の社名です。
何か意味がある、などと想像したことすらありません。
バンテリンを作っている会社が興和株式会社という製薬会社だと説明すると、パッケージの裏の社名を確認して、
「おぉっ!!ホントだ!」
と驚愕していました。
A曰く、
「『糖衣錠』みたいに、薬の何かを表す言葉なのかと思った」
とのこと。
クリームとか、ODとかみたいな?
「そうそう!そういう感じ!」
「しかも『コーワ』って、結構いろんな薬についてるじゃない?」
確かに、興和のOTC(薬局で買える薬)には、製品名として「コーワ」ってついてるものが多数あります。
ウナコーワとかキューピーコーワとかコルゲンコーワとか。
興和のOTCの大部分にはついてますから。
医療関係者は「コーワ」は興和株式会社の薬だし、「トーワ」がつく一般名の薬は東和薬品のジェネリックだし、と、瞬時に理解します。
しかし、薬の名前には、「○○ローション」は液体の薬、「△△EX」は「△△に比べて何かが増強されている薬だろう」と、それぞれ想像させるワードがあります。
「ローション」「EX」と同じように「コーワ」が何かを表すと思われても、考えてみればなんの不思議もありません。
患者さんと医療関係者のギャップって、こんなところから始まるのかなぁと思いました。