こんにちは。
薬情報コンサルタントの関口詩乃です。
先日の記事を書いたとき、
「安全のため、薬の識別のためには、日本人も諸外国のような毒々しい色の薬を抵抗なく飲めるようになるんだろうか?」
「例えば、血のように赤い錠剤も抵抗なく飲むんだろうか?」
と思ったのですが、すでに日本にありましたね。血のように赤い錠剤。
フェロ・グラデュメットという、鉄剤(鉄を補給するための薬)です。
(手元に写真がなかったので、画像は画像検索画面のハードコピーです)
もちろん、外資系製薬メーカーの薬です。
ただ、その7年後に日本の製薬企業であるエーザイが出した鉄剤は白い錠剤です。
そう簡単に、濃い色のモノを口に入れることに、抵抗がなくなるわけではないのかも・・・と考えてしまいました。
人間は保守的です。
人間というよりも、生物の生存本能として、変化は命の危険に直結するため嫌うのだそうです。
例えば、童謡の「雪」では
「犬は喜び庭かけまわり 猫はこたつで丸くなる」
という歌詞がありますが、
「犬は喜んでいるのではなく、いつもと違う景色でパニックを起こしているのだ」
と聞いたことがあります。
人間も、急激な変化はパニックを起こしたり、拒絶したりするのは、ある意味当然で仕方のないことです。
でも逆に、毒々しい色の薬や食べ物が、ものごころついた頃から身近にあれば、それは変化ではないですから、問題なく口にできるのかもしれません。
20年前に比べれば、海外のサプリメントや薬に限らず、お菓子などの食品も、格段に日本で売られるようになり、身近になりました。
カラフルポップコーンやマーブルチョコを食べて育ち、海外のサプリメントやドリンク剤を飲んで育った世代なら、もう、濃い色や変わった形の薬も抵抗がなくなっていくのかもしれません。
これもひとつのグローバル化ですね。
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