
こんにちは。薬のあらゆる「?」を解決する薬相談の専門家、
薬剤師コーチの関口詩乃です。
さて、先日の歯医者に行った話しの続きです。
何をしに歯医者に行ったのか?
ですが、決して先日の記事の歯医者さんのポスターを見たかったのではなく、
奥歯(どころかアゴまで)が痛かったので、歯医者さんに行ったのです。
「むし歯か?奥歯のむし歯か!?」と、かなりドキドキしていたのですが、
むし歯ではなさそうだとのことでホッとしました(^^;
とは言っても、痛いのは相変わらずです。
診察の結果、「左下の親知らずと隣の歯の間で炎症が起きている」とのこと。
体調が悪くなったり体力が悪化すると、腰や膝や頭が痛くなったりするように、
歯が痛くなったりもします。
「あぁ、免疫力が弱って、炎症が起きたんだ」
と思いながら、先生の説明を聞いていました。
「とりあえず、今の炎症を鎮めるために抗生剤を出しておきますから」
と言われ、痛み止めが家にあるならそれを飲んで、ないなら出すけど、ということで
「あります」と返事をして、診察終了。
窓口で、会計と次回の予約と共に、薬の説明を受け、
「セフゾン」という抗生物質を処方されました。
あぁ、懐かしいなぁと思わず思いました。
発売開始は1991年。今から24年前の薬です。
そして、次に思ったのは、
「歯医者さんて、ジェネリックを使わないんだ」
でした。
この数年、私がかかった歯医者さん数件がたまたまなのかもしれませんが、
抗生物質や痛みどめ、うがい薬など、ほとんどの場合、ジェネリックではなく先発品なのです。
歯医者さんで最新の抗生物質や薬を使うことはあまりなさそうです。
だとしたら、効果も安全性も確立している、昔からある薬を使おう、と思うかもしれません。
発売から10年以上経つような薬であれば、先発品であっても薬の値段(薬価)は発売時よりもかなり安くなっています。
例えば、先程のセフゾンで言えば、100mgのカプセルが1カプセルで63円。
ジェネリックなら39円20銭です。
1カプセルで差額は23円80銭、1日なら71円40銭です。
しかも、歯医者さんの薬は、一時的に飲むもので、
慢性疾患のようにずっと飲み続けるものではありあせん。
効果と安全性がわかっている(長く発売している)薬を短期間使うのであれば、
添加物が変わっていたり、入手ルートや包装単位が先発とは違うジェネリックを使うメリットはあまりないんだろうな、
と、痛む歯をおさえつつ、薬に想いを馳せていました。