
こんにちは。薬のあらゆる「?」を解決する薬相談の専門家、
薬剤師コーチの関口詩乃です。
先日、金沢に行ってきました。
セミナーを開催した翌日、
「ひがし茶屋街」に行ったときのお話です。
「ひがし茶屋休憩館」という、
江戸時代の町家を復元した建物にて。
「箱階段」という、階段と収納を兼ねた家具がありました。
階段の下の空間が引き出しや引き戸になっているものです。
引き出しの大きさも大小いろいろあり、
「工夫しているものだなぁ」なんて思いながら見ていたところ、
文庫本サイズのものがタテに入りそうな引き出しがありました。
「文庫本サイズ」と言いましたが、
私が最初に思ったのは
「薬袋(薬を入れてある袋)サイズだっ!」です(^^;
「これはっ!」
「ひょっとして!?」
と一人盛り上がる私。
私が声をかけるよりも一瞬早く、
明らかにその引き出しに興味を持った私に気づいた「まいどさん」という
ボランティアガイドの方が説明してくださいました。
「この引き出しは薬を入れておくための引き出しです」と。
「置き薬」と言われる、富山の薬売りのお薬を入れて
おくための引き出しだそうです。
江戸時代末期の建物ということですすが、その頃にはすでに、
箱階段に専用の引き出しを持つほど、「置き薬」の存在が確立されていたんですね。
しかも、「置き薬」は過去のものではなく、
現存しています。
江戸時代から、日本は薬が生活の中にあったんだなぁと、
薬の歴史を思いました。
茶屋街で見た、一番印象的なモノでした。