札幌マルヤマンとコーチングと私(13)

こんにちは。薬剤師コーチの関口詩乃です。

このお話は「札幌マルヤマンとコーチングと私」
第1章:円山動物園に行くまでの経緯:(1)(2)(3)(4)(5)
第2章:円山動物園で見たこと:(6)(7)(8)(9)(10)(11) 、
第3章:講演実現まで:(12) の続きです。

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さて、「実際に関わった、できることなら主導した人の話を聞きたい!」として、それは誰なのか?

全貌を話してくれる人はだれか?

組織の長だから責任者はこの人です、じゃなくて、実際に主導しているのは誰か?

 

特定できたとして、その人は話してくれるのか?

どんな人なのか?

 

興味と疑問と不安は尽きない。

 

議事録などに、ほぼ毎回名前が載っている「北川」さんという人がいるが、この人だろうか?

最終的にはH先輩に確認すればいいや、と思いながら、マルヤマンCDの中に書かれている「北川憲司」さんという名前に目が留まった。

 

議事録や連絡先の「北川さん」は、恐らくこの人だ。

 

ここで、

「あれっ?この名前、他で見たことある・・・」

と思った。

しかも最近(2010年当時)ではない。

コーチング関係でもない。

 

この人、

札幌市に訊きたいことがあっても、(問い合わせ窓口であるコールセンターは時間外はやっていないから)札幌市に勤めていたらコールセンターを利用できない

って言って、

守衛室日誌の時間外電話対応の記録からマニュアル作って、

札幌市のコールセンターを年中無休・夜まで稼働させた人じゃね?

 

私が会社員として長いこと関わってきたのは、薬相談系だった。

 

2000年くらいから、大企業じゃなくても、

患者さんからの問い合わせをどうするか、

副作用の問い合わせはどうするか、

時間外対応をどうするか、

コールセンターの専門業者に委託するならマニュアルをどうやってどのレベルまで作るか、

等々のことが話題になることが増えていた。

 

それらの関わりの中で、札幌市の時間外対応の取り組みを聞いたことがあり、札幌市、斬新なことをするなーと記憶に残っていた。

 

きっとこの人、改革者なんだ」と思った。

同姓同名の別人ではなく、円山もこの人が主導している可能性が高いと思った。

(後日、H先輩に確認して確かめた)

 

もうひとつ、気になっていることがあった。

北川さんが「どういう経緯でコーチングを導入しようとしたか」だ。

 

企業にコーチングを導入した、という場合、

・大きなコーチング会社が直接関わっている

・コーチ養成機関でコーチングを学んでコーチの資格を取った人が、熱意で自分の組織に導入する

の、どちらかの場合であることが多かった。

 

しかし、北川さんは、コーチのネットワークで調べても名前が出てこない、つまり、コーチング業界の人ではなさそうだった。

 

だとしたら、円山は

コーチ業界の人ではない人が、地域のコーチを雇ってコーチングを導入して成功した

という、今まであまり大きく取り上げられたことがないパターンの事例だ。

 

更に、長期的な人材育成の手法であるが故に、コーチングは、「すぐに出る、目に見える成果」が出にくい。

定性的・感覚的な成果は出ても、定量的に成果をはかりにくい。

 

しかし、円山の場合には、入場者数というわかりやすい数値で成果が出ている

 

導入の経緯も含めて話を聞きたい、と思った。

せっかくなら、私が聞くだけじゃなく東京で講演してほしい、

こういう事例があることを知ってほしい、紹介したい、

そう思った。

 

だが、どうやって?

 

知られていない、且つ利害に関係ない人の講演会を開くことは難しい。

集客の問題が付きまとう。

 

聞いたら絶対に意味のある話だと確信していたが、それと集客は別問題だ。

かといって、少人数開催では札幌-東京の交通費すら出ない。

 

主催をどうするかも問題だ。

 

今でこそ私も日本コーチ協会神奈川チャプターや国際コーチ連盟日本支部といったコーチ団体の運営に関わっているが、当時は新米コーチであり、誰に声をかけたらいいかもわからない。

また、あまりにスポンサーの力が強かったり、思想が強い主催者の講演会は、いろいろ自由度が損なわれる。

 

そもそも、北川さんが承知してくれるのかもわからない。

 

ストーカーのように円山の資料を読み込み、私が勝手に感動しているだけで、北川さんとは何の面識もない。

 

そして公務員は異動がある。

動物園に全く関係のない部署への異動も当たり前に起こる。

 

部門を異動してしまえば当然それまでの仕事は後任に引き継いでいるわけで、講演すること自体が今の仕事や後任者との関係性の妨げになりかねない

 

考えれば考えるほど、講演をしてもらっても北川さんにメリットがあるようには思えないし、問題ばかり思い浮かぶ。

 

でも、どうしても話を聞きたい、講演してほしい、と思った。

(続く)

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